Wednesday, July 20, 2011

20/07 投資・進出 高速道路、韓国・国内企業が積極的

 交通運輸省計画投資局の統計によると、これまでに同省では、BOT(建設・運営・移転)方式のプロジェクトを26件展開し、その投資総額は128兆ドン(約64億ドル)に及ぶ。しかしこれまでに成功したBOTプロジェクトは、投資総額1兆5,000億ドン(約7,500万ドル)未満の小規模なものである。

 2011年、投資に関する制度政策の変更と、高速道路建設の効果から、投資家の見方は変ってきた。このことは、Ben Luc-Long Thanh高速道路の資金誘致に明確に現れている。2011年6月、アジア開発銀行(ADB)と国際協力機構(JICA)は、ベトナム高速道路総公社(VEC)に対する、建設資金の融資に同意した。プロジェクトのコンサルタントである片平エンジニアリング・大日本コンサルタントの共同事業体によると、1kmあたり1,000ドンという料金徴収なら、経済的内部収益率(EIRR)は30.13%になり、迅速な資金回収が見込めるという。

 ほか、投資主が決まっている交通運輸省の管理するプロジェクトは、Noi Bai-Ha Long、Ca峠トンネル、Co Chien橋、Bien Hoa-Vung Tau高速道路、Trung Luong-My Thuan高速道路があり、投資総額は85兆ドン(約43億ドル)になる。

 Ninh Binh-Thanh Hoa高速道路(126.7km)、予定投資総額33兆ドン(約17億ドル)も、多くの投資家に関心を持たれている。以前は、ベトナムセメント総公社やViettel、Mai Linh、韓国企業などが投資を希望していたが、投資総額が大きく、企業に十分な財力がなかったこともあり手を引いていた。同様の状況にあるのが、Nghi Son-Bai Vot高速道路で、これまでに能力のある投資家を見つけられていない。この困難を排除するために交通運輸省は、この高速2路線の具体的な投資総額を試算し、基本データ、展開状況を更新、潜在力のある投資家に資料を提供している。各プロジェクトは承認後、交通運輸省が、BOT、BTO(建設・移転・運営)、BT(建設・移転)またPPPといった形式で投資家選定を行う。

 こういった状況がプラスの効果を生み、2011年6月半ばまでに交通運輸省では、多くの投資家から投資提案書を受け取り、このなかには韓国のKeangnam Vina、POSCO、中国の投資ファンド、バンコク交通公社、Xuan Truong建設、Xuan Thanh投資開発社(Mai Linhグループ)などが含まれている。

 投資家の関心を集めているほかの高速道路にはLa Son-Tuy Loan線がある。中部地域を通過するHo Chi Minh道路に属するもので、交通量は少ないが、Shinhan E&Cを代表とするベトナムと韓国の7企業の共同事業体が投資を申請している。


(Thoi Bao Kinh Te Viet Nam)



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(2011/07/20 07:40更新)

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